【オーバーロード】鬼神と死の支配者

【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者174

「どうした!? 一体何が起こったというのだ!」  ビーストマン達の王として君臨しているその男は、自身が置かれている状況がうまく読み取れなかった。  周囲を覆う反り立つ壁。  突如として現れたそれらは、まるで自分達をこの場から逃がさない...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者173

 ビーストマンの進軍が始まった。  薄暗い洞窟の中からぞろぞろと地上に溢れ出し、生き物のようにひとつに固まってまっすぐ竜王国の街へと進軍している。  これから戦争が始まるのだ。  だが、その事実を知る者は驚くほど少ない。  オロチ達...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者172

 ヘルヘイム地下に広がるナザリックの前哨基地。  前哨基地と言っても既にかなりの設備や兵力が充実しており、小国程度ならばこの戦力だけで滅ぼせるだけのものが揃っている。  その気になればもっと充実させることもできるのだが、これらはあくまで...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者171

 とりあえず、といった軽い気持ちでブレインをボロ雑巾になるまでボコボコにしたオロチは、いい汗かいたと言わんばかりに清々しい笑顔を浮かべていた。 「いやぁ、ついつい熱が入ってしまったな。コイツを使えば力を入れて叩いてもダメージは入らないし、...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者170

 オロチはただひたすらに刀を振り続けていた手を止め、先ほどからピクリとも動かずに自分を観察していたブレインに視線を向けた。  見ていただけなのに彼は大量の汗をかいている。  それこそ、実際に刀を振るっていたオロチ以上に。  大方、少し...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者169

 プルトンと少しばかり話し込むと、彼は一区切りついたタイミングで組合の方へと戻って行った。  組合長としてまだ終わらせておかなければならない仕事がまだ残っているらしく、ここでゆっくりしている時間は無いとのこと。  中間管理職が面倒なのは...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者168

 眠ってしまったコンスケをメイドに預けたオロチは、プルトンが待っている応接室へと向かった。  その顔はコンスケとの時間を邪魔された事で多少不機嫌そうにも見えるが、部屋に近づくに連れていつもの通りのものへと戻っていく。  プルトンという男...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者167

 ブレインに参加の意思を確認し、大量の料理を平らげた二人と一匹は一様に満足げな顔を浮かべていた。  ブレインとコンスケは腹が満たされたこと、そしてオロチは自分の望み通りの結果なったことに対するものだ。  人間がどこまで強くなれるのか、ど...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者166

 店内に入ってテーブル席に着くなり、オロチは店員を呼んで金貨を5枚渡した。 「適当に美味い料理を頼む。俺がもういいと言うまで作り続けてくれ。もちろん、足りなくなったら追加で払うから。いいか?」 「は、はいっ! かしこまりました!」  ...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者165

「いてて……酷いじゃないですか、師匠」  殴られた頬をさすりながら起き上がってくるブレイン。  本気で痛そうにはしているものの、言ってしまえばその程度で済んでいる。  オロチとしては意識を刈り取るくらいのつもりで少し力を込めたが、どう...
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