【オーバーロード】鬼神と死の支配者

【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者15

「そろそろ終わりにしよう。これ以上待ったところで、お前たちからは何も得るものが無いと判断した」 死刑執行人のように一歩、また一歩とゆっくり歩いていくオロチ。 その身からは視認できるほどに濃密な魔力が放出されており、それを見たカジットとク...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者14

「正直期待外れもいいとこだ。そこの刺突武器を使っている女はまあまあ強いんだろうが、マジックキャスターの方はまるで駄目。この程度ではお遊びにもならんよ」 「クックック……そんな戯言を言っていられるのも今のうちだ。この死の宝珠の力を見るがいい...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者13

 ナーベラルと別れたオロチは、群がるスケルトンを蹴散らしながら神殿のような建物に到着していた。 「やっと着いたか。あまりにもスケルトンが鬱陶しいもんだから、いっそ墓地ごと更地に変えてやろうかと思ったぞ」  そんな物騒なことを呟くオロチ。...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者12

「……大丈夫なのか? この先の墓地にいるスケルトンは千を超えているんだぞ?」  墓地の見張りをしていたベテランの兵士が、二人の冒険者――オロチとナーベラルに向かってそう問いかけた。  その兵士の不安は当然だろう。  ふたりが首から下げ...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者11

「んー? なんか嫌な感じがするな。ナーベラルは何か感じるか?」 「いえ、私は特には……っ! この魔力は――アンデット?」  ふたりだけの休日から宿に戻り、一息ついていたオロチたちだったが、突然外から良くない気配を感じた。  既に外は日...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者10

(おかしい……。このデートプランは完璧だったはず。なのにナーベラルのやつ、デレるどころか眉ひとつ動かさねぇ……)  ギルドメンバーによって魔改造された今の自分の容姿は、誰が見ても優れているだろう。それは街ですれ違う人の反応を見ても明らかだ...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者9

「おはようございます、オロチ様」 「ああ。おはよう、ナーベラル」  そう言いながら眠そうに瞳を擦りつつもしっかりと返事を返してくれるオロチに、ナーベラルは言い表せないほどの幸福感を感じていた。  オロチと共に冒険者となり、こうして朝を...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者8

 ナーベラルが暴走した後、また新たに現れたふたつの群れを殲滅した。  どちらもゴブリンとオーガの群れだったので、大した労力を使わずに倒すことができたのだが……正直物足りない。  所詮は雑魚のモンスターを蹴散らしていただけで、ストレス発散...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者7

 俺とナーベラルはギルドの掲示板の前にいる。  そこには無数の依頼書が張り出されているが、困ったことに文字が全く読めなかった。  よく考えれば異世界に転移したのだから、この世界の文字が読めるはずもない。言葉が一緒なのは謎だけど。 「う...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者6

「ふぅ、疲れたな……」  少し高めの宿を取り、そのままベッドに腰を下ろす。  しかし一息ついた俺とは反対に、ナーベラルは申し訳なさそうな表情で俯いていた。 「そんな顔をするな。あれはお前の所為じゃないんだから、怒ったりしない」 「…...
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