【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

ダイジョーブじゃない手術を受けた俺6

 うぅ……落ち着け、俺。  御幸の言う通り、ここは気を取り直して遠投に集中した方がずっと賢い選択だ。  この怒りをパワーに変えてやればいつも以上の力を出せるはずだし、何よりも一軍昇格がより近いものになる。  平常心……平常心だぞ、南雲...
【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

ダイジョーブじゃない手術を受けた俺5

 ふぅー、疲れた疲れた。  先輩たちに睨まれながら行う練習は中々にスリリングで楽しいものだった。  常に誰かしらに見られているもんだから、普通に練習するよりも精神力が鍛えられた気がする。  ま、午前中は基礎トレーニングが中心で、あんま...
【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

ダイジョーブじゃない手術を受けた俺4

 先輩二人と一緒にグラウンドへ行くと、そこには既に結構な人数が集まっていた。  部員が多いってのは高島さんから聞いてたけど、こうして一箇所に集まっていると壮観だな。 「うひゃー、やっぱ青道の野球部ってこんなに部員が多いんっすね。俺がいた...
【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

ダイジョーブじゃない手術を受けた俺3

「おい、南雲。早く起きろ。練習に遅れるぞ?」 「……れん、しゅう? ……れんしゅう。……練習!?」  クリス先輩の練習という声に条件反射でスクッと起き上がると、その勢いのまま二段ベッドの上段部分に思いっきり頭をぶつけた。  痛い。 ...
【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

ダイジョーブじゃない手術を受けた俺2

 久しぶりだな、青道高校。  あの見学からおよそ半年、俺は一回りも二回りも大きく成長して戻って来たぞ。  食事トレーニングの甲斐あってか俺の身長は今や183センチまで伸び、筋肉もかなり増えてガッチリした体格になっている。  ただ、投手...
【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

ダイジョーブじゃない手術を受けた俺1

 大会から数週間が経ち、俺は東京のとある高校を見学しにやってきていた。 「へぇ、ここが青道高校の練習場か。中学のときの練習場とは比較にならないくらいスゲェな」  視線の先には広大な土地に広々としたグラウンドが広がっている。  練習機材...
【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

プロローグ3

 ベッドに横たわっている少年に、憐憫の情がこもった視線を送る博士と助手の奇怪な生物。  元々この手術が成功する確率はかなり低かったが、こうして実際に未来ある若者から可能性を奪い去ってしまったともなれば、彼らにも同情するくらいの良心はあるら...
【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

プロローグ2

「――ぃ。……ぼーい。野球ぼーい、ソロソロ起キテクダサーイ」 「…………誰だ?」  目を覚ますと、俺の目の前には医者の格好をした怪しげな男がいた。  眼鏡を掛けている白髪の男で、歳は4、50代くらいだろうか。  距離を取るために突き...
【ダイヤのA】ダイジョーブじゃない手術を受けた俺

プロローグ1

 明日はいよいよ中学最後の大会が始まる日だ。  これで3年間の努力が全て決まると思うと、色々な感情が込み上げてくる。  マウンドに上がるのが待ち切れないくらい楽しみな反面、そんな幸せな夢が終わってしまいそうで……その瞬間が来るのが少しだ...
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