【オリジナル】ポイントルーラー

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ポイントルーラー34

 翌朝起きてみると、昨夜の綺麗な夜空が嘘のように天気はどんよりとしており、雲が太陽を覆っているというあいにくの空模様だった。  今にも雨が降って来そうな雰囲気だが、だからといって今日の予定を変更する訳にも行かない。  さっさと間宮姉妹の...
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ポイントルーラー33

 すっかり日が落ち、外はもう真っ暗になっている。  時折、人の悲鳴やらモンスターの雄叫びやらが聞こえてくるが、それさえ気にしなければ夜空が綺麗な情緒ある夜だ。  ……そろそろ電化製品が恋しい。  あぁ、徹夜でゲームがやりたくなってきた...
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ポイントルーラー32

「グゥウ!? ……ガフッ、ガゥッ!」 「バケモノめ……お前の生命力はマジでどうなってんだ?」  俺が突き刺した槍は間違いなくストーカー男の胸を貫いている。  にも関わらず、未だ絶命することなく俺を殺そうともがき続けているってのは一体ど...
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ポイントルーラー31

 おそらく何かのスキルを発動したのだろう。  さっき『狂化』と言っていたことから、それが狂戦士の固有なスキルだと思われる。  そして男がスキルを発動してからというもの、感じる気配が明らかに先ほどまでのものとは違っていて、背筋がゾッとする...
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ポイントルーラー30

 一刻も早くこんな場所から出て行きたいと思っているので荷造りを手伝おうとしたが、必要な物は既に小さなスーツケースにまとめてあったらしくその必要はなかった。  なんでも、俺たちがここに来なくても数日中に一人で出て行く予定だったのだと。 「...
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ポイントルーラー29

 ギロリと不気味な視線を雅の妹へと向ける男。  はっきり言って気色悪い。  できれば今すぐに視界から消えて欲しいとさえ感じる。  男の俺でさえそう思うのだから、実際にその視線を向けられている彼女はさぞかし恐ろしいことだろう。 「お前...
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ポイントルーラー28

 マンションのすぐ前までやってきた俺たちだったが、そこで思わぬ足止めを食らっていた。 「ここにはよそ者を匿う余裕なんてない。さっさと失せろ!」  取りつく島もないほど剣呑な態度で、バリケード越しに中年のおっさんがそう喚いている。  そ...
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ポイントルーラー27

「グルルル……ガゥ!」  俺たちは今、狼型のモンスターの襲撃を受けていた。 「こいつらゴブリンよりもはるかに素早いぞ! 近づかれないように注意しろ!」  雫と雅さんに注意を促しつつ、クソ狼のうち一匹を槍で両断する。  すると、犬みた...
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ポイントルーラー26

 雅さんと一緒に行動することになった俺たちは、早速身を潜めていたビルから外に出て、雅さんの妹さんが住んでいるというマンションへと移動し始めた。  10分くらいで行けるという話だから、ここからすぐ近くだろう。  もし道中でゴブリンを見つけ...
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ポイントルーラー25

「――待ってください!」  俺の隣からそんな鋭い声が聞こえてきた。  今までダンマリを決め込んでいた雫が突然声を上げたことで、今まさに部屋から出て行こうとしていた雅さんも驚いている。  当然俺も驚いた。  雫の方に顔を向けると、さっ...
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