二次創作小説

【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者155

 倒れている男の腕からブレスレットを剥ぎ取り、そしてその死体を乱雑に袋の中へと押し込めるシズ。  その後すぐ、彼女は再びオロチの元へと駆け寄っていった。  口には出さなかったが、今しがた剥ぎ取ったブレスレットを差し出す代わりに、スッと頭...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者154

 オロチが後ろを振り返ると、そこには黒い鎧を身にまとった騎士のような出で立ちの人物がいた。  その佇まいを見る限りではそこそこの実力者といったところだろう。  ただ、オロチの目から見れば物足りないと言わざる得ない。  はっきり言って、...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者153

 物音一つ聞こえてこない廊下を歩きながら、オロチは周囲を観察していた。  まったく乾いていない真っ赤な血が辺り一面に広がり、しかし死体が何処にも転がっていないのが不気味さを際立たせている。  ひと昔前のホラー映画に出てきそうな様相を醸し...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者152

 時刻はすっかり深夜に差し掛かった頃、オロチの姿は王都のとある屋敷の前にあった。  その後ろには二つの影。  絶賛世間を騒がせている謎の狂信者――クレマンティーヌとシズが控えている。 「ここが例の……何とかっていう組織が根城にしている...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者151

 ヘルヘイムの地下基地で一夜を明かしたオロチは、さっそく昨日用意したミニチュア型の建築アイテムを設置するべく、未だ靄がうっすらと残る早朝に地上でナーベラルと作業を始めようとしていた。 「えーっと、今日用意したのは城、闘技場、ホテル、カジノ...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者150

 宴会に参加した翌日、オロチはヘルヘイムの地下空間へと足を運んでおり、後ろにはナーベラルが侍っていた。  ここは既に一つの基地として運用することが可能となっている。  その上、労働力は高位のアンデッド系モンスターを中心に配置されているの...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者149

 都市の建造が進められているヘルヘイムに襲来したガイアドラゴン。  そして、それを捕食しようと現れた大型の鳥系モンスターであるガルーダを撃破したオロチは、その二体のモンスターをアイテムストレージにしまい込んだ。 「さて、予想外の獲物まで...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者148

 ガイアドラゴンの攻撃は大まかに分けると4種類ある。  大きな口での噛みつき、鋭い爪での薙ぎ払い、巨体に似合わない速さでの突進、そして――。 「グルァァァァアアア!!!」 「わぉ」  ドラゴンの代名詞とも言える強力なブレス攻撃だ。 ...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者147

 例のごとく王としての職務をドラウディロンに押し付けたオロチは、現在進行形で工事が進められているヘルヘイムにまで足を運んでいた。  その足取りは軽い。  自分にとって……もしくはナザリックの者達にとって住み心地が良い場所を作ろうとしてい...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者146

 バハルス帝国から戻ったオロチは、人知れず冷酷な笑みを浮かべていた。 「これでジルクニフも、ある程度は俺を信頼するようになるだろう。いやはや、アインズさんに貰ったこの酒、効き目バッチリだったな」  ワインボトルを傾けながら、オロチは思惑...
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