二次創作小説

【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者145

 ――フードを身にまとった二人組の女が、竜王国に巣食う犯罪組織を次々と壊滅に追いやっている。  国内の民衆たちの間でそんな噂が流れ始めていた。  裏で違法な商品を取り扱ってる商人、犯罪行為を金で請け負う闇ギルド、果ては私利私欲のために民...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者144

 ジルクニフは紅茶を口に運ぶペースが自然と多くなっていた。  あくまでも平静を装って微笑を張り付けてはいるが、極度の緊張で無性に喉が渇いてしょうがない。  少しでも気を緩めれば手が震えてしまいそうだった。  その原因はもちろん――オロ...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者143

 バハルス帝国はリ・エスティーゼ王国と長年争いを続けてきた。  ちょっとした規模の戦闘から、両軍がぶつかり合う戦争まで様々な形でぶつかり合ってきた歴史がある。  小競り合い程度ならばよく頻発しており、両国民にとってはもはや恒例行事となっ...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者142

 一周回って吹っ切れた様子のドラウディロンは、自分がいる場所が敵地だということを頭の隅へと追いやり、それを気にする事なくすっかり街の散策を楽しんでいた。  オロチとしてもその方が気が楽なので地味に助かっている。  そして今、二人は住民た...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者141

 バハルス帝国辺境の都市――ブリストン。  竜王国との国境に位置するその都市は、帝国内でも上位に位置するほど大規模な街で、広大な農耕地帯が広がる農業が盛んな都市だ。  道もしっかりと整備されており、大通りには結構な数の人で溢れかえってい...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者140

 宰相がオロチに語った内容は、簡単に言えばバハルス帝国の貴族の一人が戦争の準備を行なっているというものだった。  ただ、戦争と言っても他国に侵攻するという訳ではないらしい。  その貴族は自国……つまり自身が所属するバハルス帝国そのものに...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者139

 ドラウディロンと熱い(?)夜を過ごしたオロチは、その翌日、城内で偶然遭遇した宰相と昼食を共にしていた。  自分の手元にはシェフが用意した豪華な肉料理が、そして宰相の元には――。 「……パンケーキって、ずいぶん意外なもんを食ってるんだな...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者138

 書類の束がこれでもかと積まれている王の執務室。  常人であればこれを見るだけでも頭が痛くなりそうな光景だ。  そしてそんな場所に、一枚一枚丁寧にサインをして奮闘している女性の姿があった。 「あー! 終わらん! 次から次へと宰相が紙の...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者137

 クレマンティーヌことタマは、急ピッチで都市を開発をしているオロチとは別で動いている。  そんな彼女は、ナザリックから派遣されている護衛兼補佐役のシズ・デルタと共に、顔を隠しながら王都のとある酒場へと向かっていた。  彼女たちには裏から...
【オーバーロード】鬼神と死の支配者

鬼神と死の支配者136

 竜王国の王となったオロチだったが、だからといって彼の仕事が劇的に増えている……ということもなかった。  王として行った仕事といえば、国民たちへのお披露目として派手なパレードに参加したくらいで、他には宰相が持ってきた書類にサインする程度で...
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